
「損益計算書」と「貸借対照表」を学ぶ前に ”勘定科目区分” と ”勘定科目” について詳細を説明しておらんかったのう。
簿記学習を進めるうえで重要な部分になるので,説明しておいた方がよいのう

「資産」「負債」「現金」「借入金」とかのことですよね?
ここまで何となくでしか理解していなかったのでよくわかりません。教えてください!
会計の五大要素について

会計の五大要素とは何ですか?

うむ。簿記に出てくるものには「科目」がひとつずつ決まっておる。
その科目は「会計の五大要素」で分類されておる

資産とは
会社が持っている資産のこと(現金・売掛金・建物など)
負債とは
会社が将来的に支払わなければならない義務のこと(買掛金・借入金など)
資本(純資産)とは
資産から負債を引いた残り。会社の持ち主に帰属する部分のこと(資本金・利益剰余金など)
収益とは
会社の活動から得られる増加分のこと(売上・受取利息など)
費用とは
収益をえるために発生する消費や支出のこと(仕入・給料・減価償却など)

なるほど!簿記に出てくるものはどれもこの「五大要素」にグループ分けされているんですね

その通り!この5つの要素の中に様々な科目が含まれているのじゃ
勘定科目について

先ほど説明した「五大要素」の中身のことじゃな
勘定科目とは
取引を記録・整理するために使う「名前(科目)」のこと

代表的な例はこんなものじゃな


なんだかいっぱいありそうですね…

うむ。科目詳細に関してはこれからひとつずつ覚えておけばよい!
学習を進める中できちんと説明するから安心せい
会計の五大要素と勘定科目との関係性

「五大要素」と「勘定科目」の関係性がごちゃごちゃしてきました…

そうじゃな。ここらで表にまとめておこう


「五大要素」の5つの中にそれぞれ勘定科目が入っているということですね!
整理できました
五大要素と勘定科目を迷わないコツ

でも,王様。
どの勘定科目がどの五大要素に入るかはどうやって判断するのですか?

勘定科目を学ぶ際に五大要素のどれに該当するかを覚えてしまうのが良いのう

暗記は嫌いです。

仕方ないのう。ではコツを授けよう
資産を見分けるコツ
「モノ,お金,将来的にプラスになるモノ」

この言葉に該当するの勘定科目は「資産」と覚えよう
モノ ⇒ 土地,建物,備品,商品
お金 ⇒ 現金,預金
将来的にプラスになるもの ⇒ 売掛金
※売掛金:物を売って将来的にお金が入ってくること
負債を見分けるコツ
「借金,支払わなければならない義務」

この言葉に該当するの勘定科目は「負債」と覚えよう
借金 ⇒ 借入金
支払わなければならない義務 ⇒ 買掛金,未払金,未払費用
※借入金:所謂借金のこと
※買掛金:物を買って将来的にお金が支払うこと
※未払金,未払費用:未払いのお金,費用のこと
資本を見分けるコツ
「出資されたお金,儲けて蓄積された利益」

この言葉に該当するの勘定科目は「資本」と覚えよう
出資されたお金 ⇒ 資本金
儲けて蓄積された利益 ⇒ 利益剰余金
※資本金:会社を作るときに株主(出資者)が出したお金のうち会社に残す部分
※利益剰余金:利益が発生した際に,社内に残して積み立てるお金のこと
収益を見分けるコツ
「お金が実際に入ってきた,入ってくる権利が増えた」

この言葉に該当するの勘定科目は「収益」と覚えよう
お金が実際に入ってきた ⇒ 売上高 ,受取手数料
お金が入ってくる権利が増えた ⇒ 受取利息
※売上高:商品が売れた売上
※受取手数料:受け取ることが出来る手数料
※受取利息:受け取ることが出来る利息
費用を見分けるコツ
「儲けを得るために使ったもの,お金や価値の消費」

この言葉に該当するの勘定科目は「費用」と覚えよう
儲けを得るために使ったもの ⇒ 仕入,輸送費
お金の消費 ⇒ 給料
価値の消費 ⇒ 減価償却費
※仕入:商品を仕入れるための費用
※輸送費:商品を輸送するための費用
※給料:人件費
※減価償却費:建物や備品の価値の消費

なるほど!単に勘定科目と五大要素を単語で覚えるのではなく,
文章で覚えておくのですね!

勘定科目を覚える際に,単語を見ただけで意味が答えられるように覚えるのがポイントじゃな!
まとめ
・簿記には「五大要素」がある
・「五大要素」は「資産」「負債」「資本」「収益」「費用」の5つ
・「五大要素」のひとつひとつの中に「勘定科目」が分類されている
・「五大要素」と「勘定科目」の繋がりは,文章に当てはめて覚える
・「資産」は,「モノ,お金,将来的にプラスになるモノ」
・「負債」は,「借金,支払わなければならない義務」
・「資本」は,「出資されたお金,儲けて蓄積された利益」
・「収益」は,「お金が実際に入ってきた,入ってくる権利が増えた」
・「費用」は,「儲けを得るために使ったもの,お金や価値の消費」
・単語で覚えるのではなく,意味を理解しながら学習する



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