取引における「勘定」の整理が完了したら,続いて「精算表」の作成を行います。
ここでは,精算表の種類とその作成方法について解説していきます。
「試算表」とは?

「試算表」ってなんですか?
試算表とは,「勘定」を集計した表のことを指します。

「試算表」とは,「勘定」を集計した表のことじゃ
「勘定」を表にすることで,これまでの簿記上の処理に間違いがなかったかを確認するのじゃ
↓試算表はこのような表のこと


真ん中に勘定科目,両サイドに「借方」「貸方」の合計が書かれておるのう
二重線で最下部に書かれているのが,全ての「借方」「貸方」の勘定科目金額の合計じゃ
今までの処理が正しく行えていれば,「借方」と「貸方」の合計が同じになるのじゃ
試算表の種類について

「試算表」には種類があるのですか?

その通り!
「試算表」には3種類あって,「合計試算表」「残高試算表」「合計残高試算表」がある
それぞれ説明していくぞ
合計試算表

まずは,「合計試算表」じゃ
これは,各勘定の借方,貸方をそれぞれ集計した試算表のことじゃ
例題で説明するぞ!
次のような勘定はあったとします。


これらの「勘定」を「合計試算表」に転記していくぞ
まずは,勘定科目名を「合計試算表」の勘定科目欄に書き写します。

まずは,勘定科目名を「合計試算表」の勘定科目欄に転記していく
今回は「現金」「借入金」「資本金」「受取手数料」「給料」じゃな


次に,各勘定科目欄の「借方合計」「貸方合計」に金額を記入していくぞ
「勘定」の「借方」に書かれている金額は「借方合計」に
「勘定」の「貸方」に書かれている金額は「貸方合計」に記入していくぞ

ええっと…「現金」勘定の借方の合計は、200,000+100,000+50,000=350,000
だから,現金の借方合計に350,000と記入か….
貸方合計も同じようにして….


その調子じゃ
全ての勘定を転記していくぞ

出来ました!どうですか???


うむ。上出来じゃ!
「借方合計」と「貸方合計」の金額が同じ420,000になっておるのう
これで完成じゃ

やった!「合計試算表」についてはわかりました!
残高試算表

「残高試算表」は,各勘定の残高のみを集めた試算表のことじゃ

「合計試算表」と何が違うのですか?

うむ。いい質問じゃ!
「合計試算表」は,勘定の「借方」「貸方」をそのまま記入しておったが,
「残高試算表」は,勘定科目の残高のみを記入しておるのがポイントじゃ

よくわかりません。

例題で説明した方が早そうじゃのう
先ほどの例題を使って説明するぞ

まずは,現金勘定の残高を求めてみよう
現金は科目は「資産」じゃ。正規ポジションは「借方」
つまり,「借方」の金額は増えた分。逆に「貸方」の金額は減った分じゃ

なるほど!では現金勘定の「借方合計(増えた分)」から「貸方合計(減った分)」を引いたものが,残高ということですね!


現金勘定の「借方合計」と「貸方合計」の差は,280,000で,「借方合計」の方が多かったのか
じゃあ,この残高は,現金勘定の「借方合計」に記入したらいいですか?

素晴らしい!その通りじゃ
現金勘定は「借方合計」の方が多かったが,逆に「貸方合計」の方が多い場合は「貸方合計」に記入すればよいということじゃ


出来ました!どうですか?

完璧じゃ!どうじゃ?
「合計試算表」と「残高試算表」の違いは理解出来たかのう?

合計残高試算表

「試算表」の最終形態ですか?

まあ、そのようなもんじゃ
「合計試算表」と「残高試算表」を1つにまとめたものじゃな
例題で説明するぞ

「合計残高試算表」は下図のようなフォーマットになっておる
やることは「合計試算表」と「残高試算表」と全く同じじゃ


わかりました!今までの復習も兼ねてやってみます!


完璧じゃな!
「合計残高試算表」は勘定の内容と残高を一度に確認出来るツールじゃ!
便利じゃの~
まとめ
・「試算表」とは,「勘定」を集計した表のこと
・「試算表」を作成することで,今までの簿記上の処理で誤りが無かったかを確認できる
・「試算表」には3種類あり,「合計試算表」「残高試算表」「合計残高試算表」がある。
・「合計試算表」は,各勘定科目の「借方合計」と「貸方合計」を転記したもの
・「残高試算表」は,各勘定科目の「借方合計」と「貸方合計」の残高を転記したもの
・「合計残高試算表」は,「合計試算表」と「残高試算表」を組み合わたもの

「試算表」については理解出来ました!次のステージへ行きましょう!



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