【簿記基礎編】帳簿の締め切り方について解説

▶簿記3級テキスト
王様
王様

簿記の学習をスムーズに進めるために「帳簿の締め切り方」について学んでおこう

<strong>勇者</strong>
勇者

「帳簿の締め切り方」?何ですかそれは?

帳簿の締め切りとは?

王様
王様

「帳簿の締め切り」とは,

ある会計期間が終わったタイミングで,取引の記録をいったん区切り,集計して確定させる作業のこと

<strong>勇者</strong>
勇者

つまり「この期間の取引はここまで!」とはっきりさせるということですね!

帳簿を締め切る理由は?

<strong>勇者</strong>
勇者

でもなぜ締め切るのですか?

王様
王様

それは,その期間の収益・費用・損益税金を把握するためじゃ。

締め切った帳簿をもとに「損益計算書」と「貸借対照表」を作成するのじゃよ

<strong>勇者</strong>
勇者

なるほど…あるタイミングまでの経営状態を一度まとめるんですね

でもタイミングはいつですか?

王様
王様

企業の会計処理は基本的に1年じゃ

中には,四半期や月で会計処理しているところもあるがのう

簿記の試験では問題文の初めに,その企業の会計処理期間を提示してくれるから心配するな

帳簿の締め切り方は?

<strong>勇者</strong>
勇者

締め切りってどうやってやるんですか?

王様
王様

うむ。例題で説明してゆくぞ!

次のような「勘定」があったとしよう

今回,会計期間は4/1~3/31としよう

王様
王様

まず考えるのは.「借方合計」と「貸方合計」を同じにすることです。

今回,「借方合計」が40,000。「貸方合計」が60,000 + 12,000 = 72,000

なので,「借方合計」が32,000不足しておるのう。

だから,「借方」に「次期繰越」という名前で不足分を追加するのじゃ。

その時,日付は締め切る最終日を記入じゃ。

王様
王様

続いて,「借方合計」と「貸方合計」をそれぞれ記入し,合計金額の下に2重線を引く。

王様
王様

最後に,「次期繰越」の逆側に「前期繰越」と記入し,「次期繰越」と同じ金額を記入すれば,帳簿の締め切りは完了じゃ!

<strong>勇者</strong>
勇者

うーむ。やり方は分かりましたが,何をしてるのかが分かりません。

王様
王様

それでよい!まずは機械的に覚えてしまおう!

理屈はその後じゃ

「前期繰越」と「次期繰越」

王様
王様

では,気になっていた理屈を説明しよう

簡単に言えばこうじゃ

「次期繰越」とは,「次の会計期間に引き継ぐ金額」

王様
王様

つまり,期末の残高を次期に繰り越すということじゃな

”今期の残高を次期繰り越し考えましょう”

「前期繰越」とは,「前の会計期間から引き継いできた金額」

王様
王様

つまり,期首の残高を今期期に繰り越すということじゃな

前期の残高を当期に繰り越して考えましょう”

<strong>勇者</strong>
勇者

なるほど!例えば今回,現金は「貸方合計」の方が多いので,今期はマイナスが大きいということですね。それを次期に反映させて,マイナススタートから考える。

だから,「前期繰越」が「貸方」へ来ているのか!

王様
王様

その通り!今期で明らかになったプラス,マイナスを次期に考慮させるのが目的なのじゃ。

会計期間は,あくまで一時的な決算だからな

まとめ

・「帳簿の締め切り」とは,ある会計期間が終わったタイミングで,取引の記録をいったん区切り,集計して確定させる作業のこと

・目的は,その期間の収益・費用・損益・税金を把握するため

・締め切りのやり方は機械的に理解していい

「次期繰越」とは,「次の会計期間に引き継ぐ金額」

「前期繰越」とは,「前の会計期間から引き継いできた金額」

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