
「現金・預金編」の「小口現金」について学習しよう
小口現金とは

「小口現金」とは,会社が小額の支払をスムーズに処理するために手元に置いている現金のこと。
会計の五大要素は「資産」に分類されます。貸借対照表へ記載します。

社員が小額の支払をする際に,会社からあらかじめもらっていた
「小額支払の時にこの現金を使ってね」と渡されているものですね

交通費や消耗品購入などを支払う際によく使われるわね
定額資金前渡法(インプレスト・システム)について

小口現金はどのようなシステムになっているんだろう?
①小口現金が各部署ごとに分け与えられる
②小額の支払いに利用される
③一定期間で使用した分を報告書で報告
④会社側が報告書に沿って小口現金の補充を行う


小口現金は使った分補充するシステムになってるのか

この仕組みのことを「定額資金前渡法(インプレスト・システム)」と言うわ
言葉を答える問題は簿記試験ではほとんど出てこないので,暗記する必要はないけど
どんな意味なのかは何となく覚えておきましょう
小口現金の例題

小口現金の内容を理解したところで,実践してみましょう
例①:小口現金について交通費30,000円の支払う報告があった。

例①解答

小口現金(資産)が減り,交通費(費用)が増えます。費用の正規ポジションは借方なので,解答のようになります。

先ほど「定額資金前渡法(インプレスト・システム)」を暗記しなくてもいいけど,意味だけは理解してほしいと言ったのは,この例題のように言葉だけが登場するからなの
例②:例①の報告書をもとに小切手を補充した(この会社はインプレス・システムを採用している)

例②解答

「小口現金」の補充は指定がなければ,「当座預金」から行われます。
当座預金(資産)は減り,小口現金(資産)が増えます。
練習問題
【問題1】4/1に小口現金として50,000円を現金から渡した。当社は「定額資金前渡法」を採用している。次の取引を仕訳しなさい。

問題1解答

小口現金(資産)が増加し,現金(資産)が減少するので,上記仕訳が答えになる。
【問題2】小口現金で次のような支払いを行った。
郵便切手代(通信費) 1,200円 / 新聞図書費 3,800円 / 消耗品費 2,500円

問題2解答

通信費,新聞図書費,消耗品費(すべて費用)が増加し,小口現金(資産)が減少する。
小口現金は,費用の合計分減少するので,7,500円となる。
【問題3】4/30に小口現金での支払い7,500円だったと報告があったので,定額を補充した
(小口現金定額:50,000円)

問題3解答

減少した分の小口現金を,当座預金から補充する。小口現金定額50,000とは,部署Aが初めに経理から渡された合計の小口現金である。今回は,この50,000円のうち,7,500円を使用した。

ちなみに,今回補充をする際に,当座預金から補充したが,これは実務での一般なのよね。
中には,簿記試験ではわかりやすくするために,現金から補充している問題もあるわ
どこから補充しているのか確認して,書かれていなかったら当座預金から補充するのよ!

よし!小口現金については完璧だ!次に進もう!



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